2017年8月30日水曜日

バーボン、降谷零の目的

名探偵コナンに登場する黒の組織のメンバー、
バーボンの目的について考察してみた。

彼は組織と公安の2つの顔を持っているため、
どういう目的で、どういう立場で行動しているのかが分かりにくいところが多々ある。
また、個人的な行動も見受けられ、さらに分かりにくくなっている。
そこで私なりに整理してみた。


”バーボン”の目的は2つ

①シェリーの捜索
②赤井秀一の死亡確認


67巻「吹雪の中の真実」

キール「組織を裏切ったシェリーっていう科学者探しに動き出したって聞いたけど…」

この発言からバーボンの表向きの目的は”シェリーの捜索”である。

78巻「ミステリートレイン」
バーボン「あの男に変装し、あの男の関係者の周りをしばらくうろついて反応を見ていたんです…お陰であの男が本当に死んでいるということが分かりましたけどね…」

この発言から彼には”赤井秀一の死亡確認”というもう一つの目的があったことが分かる。
しかもこの目的は

67巻「静かなる戦い」
ジン「…あの方の許しは…受けいているのか?」
ベルモット「ええ…ボスは慎重居士…石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプだから…」
ジン「フン…独断専行か…相変わらず気に食わねぇ野郎だぜ…」

から推測するに、
バーボンがボスに赤井秀一が本当に死亡しているかベルモットと協力し確かめたい旨を伝え、
ボスがそれを了承したように捉えることができる。
ボスは赤井秀一をシルバーブレッドと恐れているようだから、
バーボンの申し出を受けたのもうなずける。

ここでこれらの目的達成の為に彼がとった行動をみてみる。



バーボンの主な行動

①毛利探偵の弟子となる
②火傷を負った赤井秀一に変装する


78巻「謎解きの鍵」
ベルモット「キールの一件でシェリーと関わっている疑いのあるあの探偵に張り付きたいって貴方が言うから、色々サポートしてあげたけど…」

75巻「炎へと回帰する運命」
安室「ですからこうやって毛利さんのお側でバイトして…毛利さんが関わる事件に同行させてもらおうと…」

つまり彼が毛利探偵に弟子入りしたのはシェリー捜索のため。
すぐ近くにいることで、毛利小五郎とシェリーが接触しないか、
または二人の関係を探ろうとしたと思われる。

最終的に、マークした甲斐あって毛利探偵事務所のPCでシェリーの動画を見て、
ミステリートレインへと繋がる。



一方で彼はもう一つの目的のため、赤井秀一に変装して周囲をうろついている。
変装したのは3回。
1回目、ジョディ捜査官の前に現れる。(銀行強盗事件)
2回目、キャメル捜査官の前に現れる。(赤いTシャツ事件)
3回目、世良真純の前に現れる。(探偵たちの夜想曲後)

確かに、ミステリートレインでの彼の発言と一致する。



目的が分からない行動

①若い女探偵(世良真純)への興味
②阿笠博士への興味
③警視庁へ来た理由
④伊達刑事への墓参り

以上は明確にされていない行動である。


①若い女探偵への興味

76巻「探偵たちの夜想曲」
目暮「君の他にもいるんだよ…最近、毛利君と一緒に現場にチョロチョロ顔を出す…若い女探偵がな…」
安室「へぇー…若い女性の探偵ですか…」

これは”若い女性”、”最近”、”毛利探偵と関わっている”からシェリーを連想したものと考えられる。
その後、目暮警部の言う女探偵が誰なのか安室が知った描写は無いようだが、
世良真純と接触することで、再び赤井の変装をすることとなる。
(安室は世良が赤井の妹だと知っている 88巻「仲の悪いガールズバンド」)


②阿笠博士への興味

76巻「探偵たちの夜想曲」
安室「阿笠博士…?」
蘭「コナン君、いつも発信器付きの探偵バッジ持ってて…それを追跡できる眼鏡をその博士が作って持ってるんです!!」
安室「ホォー…」

76巻「高木刑事からの贈り物」
安室「僕も残念だよ…せっかく噂の阿笠博士に会えると思ったのにね…」

これも”博士”という単語から科学者だったというシェリーを連想しただけではないかと思われる。

80巻「工藤様方配達便」
安室「へーここが噂の阿笠博士の…でも今日は遠慮しておくよ…用もあるし…」

これはミステリートレイン後、シェリーが死亡したと思っている時の発言である。
阿笠博士に特別興味を持っている感じではない。
つまり博士をシェリーと疑ったことはあったものの、シェリーの死亡を確認した今、
博士に興味がなくなったと考えるのが自然である。
しかしこれが、この後の緋色シリーズへと繋がるのではあるが…。


③警視庁へ来た理由

76巻「高木刑事からの贈り物」
安室「僕も残念だよ…せっかく噂の阿笠博士に会えると思ったのにね…」
  「丁度、僕も警視庁に来るように言われてたから…もう終わったけど…」
  「まぁ、ここに来たのは別の用があったのもあるけど…」
  「あ…気にしないでくれ…もう用は無くなったから…」

元々の用事は探偵たちの夜想曲の一件についての事情聴取。
しかしその他にも警視庁に用があったと言う。
しかもその用は無くなってしまった…。

これは一見、シェリーかもしれない阿笠博士に会えると思って来たが、会えないと分かった。
→もう用は無くなった。
とも取れる。
しかしその後の安室の表情や場所が警視庁であることを考えると、
公安警察官である降谷零としての用だと考えるほうが自然である。
つまり”バーボン”の目的の為の行動ではないということである。



④伊達刑事への墓参り

77巻「遅くなった墓参り」
安室「静かに瞑れ…友よ…」

話の流れからして伊達刑事と安室は友人である。また、

77巻「遅くなった墓参り」
高木「警察学校での成績もトップだったって聞きましたよ?」
伊達「バーカ、そいつはガセネタ、俺はいつも2番だったぜ…頭も体もアイツには一度も敵わなかったからな…」
高木「アイツ?」
伊達「お前のようなヒョロっとした優男だったよ…今はどこで何やってんだか…自分の力を過信して無茶してどっかでおっ死んじまってるかもな…」

この会話から、安室と伊達は警察学校の同期である可能性が高い。
つまりこの行動も降谷零としての行動であり、”バーボン”とは関係ないと言える。



降谷零の目的

前述のとおり、

③警視庁へ来た理由
④伊達刑事への墓参り

は降谷零としての行動だと予想した。
では、降谷零の目的は何なのだろうか。

③と④は一つの事件の最初と最後に挿入されているシーンであることから、
一緒にして考えたほうがスムーズだろう。

警視庁での無くなってしまった用事とはなんだったのだろうか?
これは「高木刑事に会う」だと予想する。
高木刑事は前日に北海道に行ってしまって会えないことが分かり、
「もう用は無くなったから…」
と発言した。

ではなぜ高木刑事に会いたかったのか。
それは警察学校の同期であり友でもある伊達刑事関連であろう。
伊達刑事について気になるのは二点。
1点目は、交通事故で亡くなったこと。
2点目は、高木刑事に託した手帳。



伊達刑事は交通事故で亡くなる

76巻「ワタル・ブラザーズ」
佐藤「なんか落とした手帳を拾おうとして、居眠り運転の車にはねられたって高木君が言ってたわ…」
  「高木君もその場に居合わせたのよ…徹夜で張り込んで朝方2人で帰る途中で…高木くんに手帳の中の何かを見せようとして轢かれたらしいから…」

佐藤刑事の話を聞く限り、これは不慮の事故であるように思われる。
しかしいくつか引っかかる点がある。
伊達刑事の自殺した彼女、アメリカ人とのハーフのナタリー・来間の遺族について、

76巻「継承された旭影」
目暮「唯一の肉親である両親は、娘さんの遺体を引き取りに来られる途中で交通事故に巻き込まれて2人共、他界…」

つまり伊達刑事の彼女の肉親は数日の内に全員死亡したことになる。
しかも両親の死因は伊達刑事と同じ交通事故である。
さらに降谷零のセリフ。

77巻「遅くなった墓参り」
安室「静かに瞑れ…友よ…」

何か心残りや未練があるような言い方である。
確かに彼女との結婚間近で亡くなったのだから、心残りや未練があるのも頷けるが。


伊達刑事の手帳

77巻「遅くなった墓参り」
高木「…でも、この指輪は彼女に渡したかったです…伊達さんの最後のあの言葉は…」
伊達(こいつはお前に任せたぜ…)
高木「そういう意味だったでしょうから…」

この時の回想では、伊達刑事は自分の手帳を差し出している。
そこに挟まっていた指輪を見て、高木刑事は彼女への指輪を託されたと思っている。
しかしだ。
もし伊達刑事が託したのが手帳そのものだったとしたら?
その手帳に何かしら重要な捜査内容が記されていたとしたらどうだろう?
一連の出来事に別の解釈ができるようになる。


手帳を拾おうとして轢かれた→狙われていた
手帳が高木刑事に渡される→事件の解決を望んでいる
ナタリーが自殺→何か情報を持っていた可能性
ナタリーの両親が交通事故にあう→同じく狙われたか
降谷が高木刑事に会いに来た→手帳を見たかった


ただ、なぜ降谷が1年間も保存していた伊達刑事からのメールを
このタイミングで削除したかという疑問が残る。
やはり伊達刑事の心残りが解消されたということでこの話は終わったのだろうか。
単なる安室透=公安警察という伏線であった可能性も大いにある。
しかし主要人物と深い関係にあり、ここまでクローズアップされたのだから、
伊達刑事関連の話が今後も出てくる可能性は高い。



ベルモットとの関係

78巻「謎解きの鍵」
ベルモット「キールの一件でシェリーと関わっている疑いのあるあの探偵に張り付きたいって貴方が言うから、色々サポートしてあげたけど…」

78巻「ミステリートレイン」
バーボン「まぁ、変装させてくれたのは今回、僕の代わりにあの男に化けてくれた仲間ですが…」

以上からベルモットはバーボンの2つの目的、どちらにも協力していることが分かる。







2017年8月25日金曜日

安室透への愛を叫ぶ

今更ハマった「名探偵コナン」

小さい頃アニメ1話をリアルタイムで見た記憶のある私ですが、
それ以降はたまーにアニメを見るくらい。
正直、新キャラは哀ちゃんで終わってました(笑)
(世良ちゃんとかはたまのアニメで顔を知ってるくらい。「このボクっ子誰?」)

でも劇場版は結構見に行ってて、
新キャラに「誰だこいつ」とツッコミを入れつつ時は流れ、
異次元のスナイパーの最後のシーン(「了解」のとこ)でついに思ったのでした。

「これはまったく話についていけない…!!」

この時、コナンのコミックスを読破することを誓います。
しかし時はさらに流れ、コミックスの一巻を手にすることなく
純黒の悪夢を見るため映画館へ。

「これはまったく話についていけない…!!(再)」

そして今回、既刊92巻を読破するに至ったのでした。
読破後は達成感からか特にこれと言った感想もなく、
とりあえずネットで解説とかあの方予想を読んだりして理解を深め…。
ところがネットで検索しているとよく目にする名前がありました。
それが 安室透 です。

まったく興味のなかった彼にハマったのは、
ネット上で布教していらっしゃる方々のおかげです。
ありがとうございます。
今回は彼の紹介をしつつ、彼の魅力、そして彼への愛を叫びたいと思います。


以下ネタバレしかありません。


超カンタンに安室透を解説。

安室透



初登場時はドジっ子ウェイター、安室透
しかしそれは仕事のための演技で実は私立探偵。
毛利小五郎に弟子入りするため喫茶店ポアロでバイト中。
その後、黒の組織の探り屋バーボンと発覚。
さらにその後、子供の頃のあだ名がゼロということから
本当の正体は公安(通称ゼロ)に所属する警察官、降谷零ということが判明した。

つまり彼は、探偵、組織、公安の顔を使い分けるトリプルフェイスの男なのです!

これだけで厨二心がくすぐられますよね!(笑)
しかも彼の凄さはこれだけではありません。


なんでもできる!

彼の特技とされているのは
・ボクシング
・ピッキング
・テニス(ジュニア大会で優勝経験あり)
・ギター(ベースも)
・爆弾解体(純黒の悪夢にて)
などなど。
名言はされていませんが、警察官の必須科目である武道もそれなりの腕前のはずです。
さらに度々披露される彼のドライブテクは中々のもの。
画像は彼の愛車RX-7。バイトの車じゃない(笑)



ちなみに彼の作るサンドイッチは喫茶店ポアロで人気メニュー。(アニメ設定)


頭もいい!

組織も一目置く、観察力、洞察力に長けた探り屋。
コナンに引けを取らない推理力。
さらに同期の伊達航の発言から警察学校でトップだったことが伺えます。
赤井秀一が生きていることも、独自の捜査でたどり着きました。


とにかく優秀!

緋色シリーズで明かされた彼の公安での立場。
たくさんの部下に指示しているところから、中々の立場であるようです。
そんな彼が自ら潜入捜査しているのですから、
公安での彼の存在感は相当のものでしょう。
「僕の日本」発言は強い信念と誇りをもっている証拠!
トリプルフェイスをこなす様からも彼の優秀さが伺えます。


そしてイケメン!

公式でイケメン設定の安室さん。
作者いわく、喫茶店ポアロでもモテモテなんだとか。
コナンくん達への対応からも人当たりの良さが分かります。
サンドイッチ事件では、これでもかというほどの気前の良さを披露しました。
公式に明かされてはいませんが作画から高身長であることも伺えます。
さらに警察のエリートである公安所属の安室さんは、
才色兼備、高身長、高学歴、高収入を揃えた、名実共にイケメンなのです。


いつも隣には女性が…

さすがイケメン設定の安室さん。
その隣にはいつも女性がいます。
ポアロでは梓さん、バーボンの時はベルモット。
探偵の時のクライアントはいつも女性。
協力者が女性というのがイケメンらしい。


厨二を地でいく安室さん



見よ、このドヤ顔。
そして他人の家とは思えないこのふんぞり返った態度。
自信家で8割ドヤ顔の安室さん。
まあ、これだけスペック持っててドヤらないほうがおかしいのかも。



ライバル赤井秀一との因縁

これでもかと設定を詰め込まれまくった彼ですが、
まだまだあります、厨二要素が。

それは赤井秀一との確執。
普段は穏やかな性格の安室さんですが、
こと赤井秀一が絡むと一変して冷静さを失います。
この時だけ顔を見せる、彼の憎悪、嫌悪の感情。
こういう闇の部分、惹かれますよね?(笑)



このようにいろいろと完璧な彼が人気を博するのは当然のことなんですが、
さらにもう一歩踏み込んだ彼の魅力を検証してみました。




ちょっと危ないところがあるんです

・赤井秀一との因縁
自殺した安室さんの親友スコッチを自分が殺したと言う赤井さん。
安室さんはスコッチが自殺したと気づきながらも赤井さんを恨んでいます。
赤井ほどの男がなぜスコッチの自殺を止められなかったのかと。
しかし実は自殺の直接的なきっかけは安室さんの足音…。
これを本人が知ってしまったらどうなるのか?
現在の赤井さんへの感情がそのまま安室さん自身に向けられたら
どうなってしまうのでしょうか。

・トリプルフェイス
前述の通り、探偵、組織、公安の顔を持つ安室さん。
組織にスパイだとバレれば命がないことは明白。
常に気を張っている彼が休める場所はあるのでしょうか。

・組織の構成員バーボン
いくら探り屋とはいえ、組織の一員。
しかたなく犯罪に手を染めることもあるでしょう。
公安として市民よりも国家を優先する彼ですが、限度があります。
その限度を超えたときどうなってしまうのか心配です。



このように、精神的に不安定(だと思われる)安室さん。
母性本能をくすぐられます。
完璧な彼のこの”スキ”がさらに人気を後押ししているのではないでしょうか。



まとめ

つまり何がいいたいのかと言うと、
イケメン童顔で警察のエリートで何でもできる才能の塊、安室透(29)が彼女も作らないで強い信念のもと僕の日本とか言っちゃいながら喫茶店でバイトしてドヤ顔で悪の組織でスパイしてライバルの存在まで作っちゃう青山先生すげえ。
まじで設定盛り込みすぎ。
でもそんな安室さんが大好きです。

最後に私の好きな安室さんの画像を貼って終わります。



このちょっと困った表情!すき!